2023年8月25日、金曜日。晴れ。
まっしろさんの日記を読んで、『いつか怪物になるわたしへ|おかき大明神』という記事へ辿り着く。中島敦『山月記』を参照しながら、身近な「怪物」によって得られた内省の記録。文章も構成も上手く読み応えがある。良い記事を教えてもらえて嬉しい。
自分と世界の間に線を引く術を知ってしまったから、世界を自分のことのように感じ入ることが無くなって呼吸が楽になった反面、濃縮されゆく自分自身を希釈することが難しくなった。 いつか怪物になるわたしへ|おかき大明神
そして、1年前に『山月記』を読んだことを思い出した。「獣」をテーマにしたアンソロジーの最初の1篇だった。39歳で読む『山月記』は、李徴を自分に置き換えて悶絶した。
かつて獣であった人間は、皆、内側に獣性を秘めている。如何にして再び獣性が呼び起こされるか。獣性が顕現した状態を自覚できるなら、まだいい。自分に自信がありすぎると、自己を省みることに怠惰になる。先に他者から『怪物』と呼称されていることに気づく、ということもあるかもしれない。