はせる

は・せる、馳せる

2023-315 文学フリマ東京37

 2023年11月11日、土曜日。曇り。

 午前、「楽しんできてねー」と見送られて、まずは図書館へ。文学フリマには直接行くので新しく借り出す気持ちは抑えつつ、それでも『だいちょうことばめぐり』はもう少しパラパラとめくりたいので延長し、若林さんと国分功一郎さんの対談が掲載されている文學界が棚に残っていたので借りてしまった。これを携えたまま流通センターへ向かう。
 一連で、『乃木談』と『余計なことまで』を聞く。金村美玖もよく考えるタイプなのだな。

 「到着が開場直後ぐらいになりそうだなぁ」と思いながら、混んでるのを覚悟をして東京モノレールのホームに向かうと、漢検の時よりは混んでいなかった。サッと乗り、パッと着く。

文学フリマ東京37。みんな撮ってた。

 無料配布のpixiv小説のトートバッグを選び*1入場すると、会場の広さに驚いた。規模が大きくなったとは聞いていたけど、えぇ?第二会場もあるのよね?

 まずははてなブログブースへ。日記祭の時に対応していただいた編集部の方が憶えていてくださり、恐縮した。はてなブログの本にもちゃんと間に合った。これは帰りしなに考えたことだけど、ブースにいて対応していただいた方々はどなただったのだろう。恐らくフリーペーパーに登場する週刊はてなブログ編集部の方のどなたかなのだろうけど、こちらを認識してもらっていながら向こうを認識していないのが、なんか気持ち的にフェアでなく申し訳なくなってきた。個人用の名刺渡せばよかったな。まあ、週刊はてなブログを読んでるからいいか……いいのか?
 続いて、日記祭でお会いした方々を優先的に回って新刊などを購入して、リストアップしておいた出店者さんを回る。「ラジオドウラク by TBSラジオ」で、ようやく既刊の『高校演劇ZINE』を全巻手元に迎え入れられたのが嬉しかったし、お話は出来なかったけど澤田記者にお会いできたのも嬉しかった*2
 早く会場に到着するメリットは品切れがないことだけど、デメリットは様々な都合で出店者さんが到着していないケースがあること、かな。

 結局、リストアップしていた出店者さんを全部は回らなかった。回れなかった。お会いした方々、会場で楽しそうに会話する出店者さん・来場者さんを見て、その情熱に、その熱気に、もしくは単に人混みにやられたのかもしれない。いずれにせよ、歩き回りながら「私の書いた文章は、ブログという形で終わりなのかしら」という考えがぐるぐると頭の中を巡っていた。やっぱり1冊は作ってみるべきなのかもしれない。

 家に帰って14時過ぎ。お昼ご飯にケバブライスを食べながら、『問わず語りの神田伯山』を聴く。弟子たちの行動・言動をネタに、どんどん熱がこもってドライブしていく様子に、笑い屋シゲフジさんと一緒に笑う。「武士じゃないです」。
 『うちの弁護士は手がかかる』第5話を見る。めざましテレビかなんかで「ムロさんの入院によりドラマ内でも入院する脚本に大幅に書き換えられた」みたいなことを言っていた。平手友梨奈かわいい。最終的に36協定を突くけど、そもそもブラックな勤務状況を資料としてそのまま出してくるところだぞ。と思った。
 次、『配信停止になった婚活ドキュメンタリー』の最新話を見る。ん、うーん……という感じになってきた。構造的にドラマパートからモキュメンタリーパートに潜る形になるんだけど、どうもドラマパート部分で醒めてしまう気がする。モキュメンタリーの考察は視聴者に丸投げしてしまった方が面白いと思うんだけど、この内容上はなくては成り立たないのでどうともできない。

 夢の島熱帯植物館から帰ってきた妻と息子を迎える。息子はそのまま、甥っ子が来ている祖父母宅へ。我々夫婦はスーパーへ買い出し。クレジットカード決済の不具合がアナウンスされる店内。現金で購入して、二人で食事。食後にお茶を飲みながらドラマの話をする。『いちばんすきな花』の純恋さんについて、妻は「本当に好きだったのは純恋さんの方だよね」という考察をしていた。本心で会話をしてくれない椿さんを探るように、「男友達」と会ったり破談になったあとにも用事をつけて会いに来たり。あー、なるほど。そうなってくると、『結婚しちゃわないで良かった。 一生椿くんの感情を奪うところだった』という台詞の深みも違ってくる。すごく切ない。

 息子とお風呂。子ども扱いをあまりしないからか、息子は達観したところがあり、文学フリマでのことを「反省点はあるけど楽しめた」みたいに話していたのを聞いていて、「反省点ってなに?」と聞いてきた。「いくつかあるけど、緊張して上手く話せなくて、短く切り上げちゃったこととかかな」と答えると、「待っている人もいたかもしれないし、いいんじゃないの」というリアクションが返ってきた。気持ちがちょっと救われる。息子は人生何周目?

 この日記を書きながら、今日一日を振り返りながら、夜更かし。文学フリマで受けてきた情熱、熱気の所為か、文字数が多め。

*1:原稿用紙を模したデザインだから……真っ白よりもクリーム色のイメージだな!と思って選んだら、個人的な観測としてクリーム色を見かけることが多くて「うんうん」と思った。

*2:「お会いした」というよりは「お見かけした」ぐらいだけど、「いないか」と思ってお会計でうつむいているうちにやってきていたようで、声を聞いてびっくりした。澤田記者の声って結構好きなのよね。

© 2012-2024 Daisuke YAMAMOTO