久しぶりに「記憶の書架」に手をかける。古い写真を取り上げて、埃を払い、それがなんであったのかを思い起こし、整理する試み。今回は14年前、2008年4月6日(日)の写真。場所は東京都杉並区阿佐谷北2丁目。自宅のあるスターロードのどこかの店先で、路上園芸を撮ったものと記憶している。
カメラはHASSELBLAD 500C、レンズはPlanar C80mm F2.8、フィルムはPROVIA100F、とメモしてある。
6×6なので1コマおおよそ6cm四方の正方形になり、それが連なって現像から仕上がってくる。カラーリバーサルフィルムは「画像の色や明るさをそのとおりに見ることができる1」ので、特に中判以上の大きさだとかなり見栄えがするのだ。それを見越して、構図いっぱいに花を散りばめた写真を撮ってみようと、初めてカラーリバーサルフィルムを使って試行錯誤したのがこの3枚。なので、勝手がわからず、露出はアンダー気味。しかし、その意気や良し、という具合に良い写真ではあると思う。ただ、12枚撮れるうち、Flickrにアップロードまで至ったのはこれら含めて4枚ぐらい。
撮った写真をばーっと俯瞰してみて、結構しっかりと季節の花を撮っている。単純に観賞することにも、季節を感じられるという点にも、魅力を感じるし、母も祖母も花が好きなので実家が花でいっぱいだったこともあるかもしれない。個人的にはグラジオラスが好きなんだけど、そういえば東京ではあまり見かけないような気がする。調べてみると春から夏にかけて咲くようなので、意識的に探して見ようと思う。
昔は「草花の名前がわかったらいいな」と思っていたけど、今は「ハナノナ」というアプリがあり、少なくとも花の名前は知ることができて、心が満たされる経験になる。