私はアレルギーの検査をしたことがない上に、嬉しいことに花粉症の症状はほとんど出ない(慢性鼻炎なので鼻が詰まる・鼻水が出る、はある)ので、「花粉」と聞いて思い出すのは、リンゴの人工授粉のことが先になる。ちなみにこの記事は今週のお題「花粉」への参加です。
祖父は定年後にリンゴやサクランボなど果物を栽培していて、祖父母と同居していた母と私はその農作業を手伝うことが多かった。
リンゴは『他家結実』といって、他品種の花粉のほうが結実しやすいそうだ。だから「リンゴ花粉」という商品が販売されていて、耳かきの綿の方(のような道具)でリンゴの花ひとつひとつにポンポンと花粉を付けていく作業がある。リンゴの花の時期になると、人工授粉と摘花のために親戚や知り合いを集めて(「手間取り(てまどり)」と表現していた。要はアルバイト)、小瓶に分けたリンゴ花粉を配って一気に取りかかっていた。当時は子どもだったのでさすがに人工授粉や摘花は手伝っていなかったけど、この作業が不思議と記憶に残っている。
私が小学校に入ってしばらくすると、受粉のために蜜蜂を飼い始め(「ふじ」や「世界一」など多品種を栽培していた)、人工授粉はしなくなった。大人になってからこうやって紐解いてみると、農業には身近に触れていたつもりでも知らないことの方が断然多いことを思い知る。
リンゴは4月から5月頃に、桜に似た花を咲かせる。ここ数年は花の季節に帰ってない。
リンゴの花は、もちろん青森県の県花に指定されている。しかし、自分の写真を探しても花は撮ってなかったようだ……

- アーティスト:美空ひばり
- 発売日: 2003/08/20
- メディア: カセット