はせる

は・せる、馳せる

ひとりぼっちじゃ、かわいそう

 映画『牛首村』を観たよ。実在する心霊スポット「坪野鉱泉」と「牛首トンネル」を上手くストーリーに交えたホラー映画。

映画『牛首村』

 画像は「牛首村 本予告 - YouTube」のキャプチャ。

 ネタバレありです。

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信仰心の吟味(2022W29)

 改めて信仰や広く「信じること」について考えている。

2022W29 (2022-07-18 / 2022-07-24)

 実家は仏教、宗派で言うとたぶん曹洞宗で、私は熱心な仏教徒ではない*1。私が実家にいた頃の祖母や母が仏壇の前でお経を諳んじるのはほぼ毎日だった。でも「家族は熱心な仏教徒」かというと感覚的には「?」な感じで、特定のお寺に行くことはなく、だから「生活を圧迫するようなお布施」もなかったと言える。祖父が亡くなった後の法要で、ここがうちの菩提寺か、と知ったぐらいである。
 そんな私は今、宗教は?と考えると、強いて挙げれば仏教、の状態で、特に拠り所としているものはない。……ないというのは言い過ぎかもしれない。実家に帰れば仏壇と神棚には手を合わせるし、神道八百万の神という考え方も好きである*2。教会などの歴史的な建物は好きだけど、キリスト教については一般的な知識レベル(よりもちょっと下ぐらい)しかない。そんな宗教観。

 私は新興宗教自己啓発セミナー(の団体や会社)に、そもそもよいイメージを持っていない。小学3年生ぐらいの頃に旧統一協会合同結婚式がテレビで取り沙汰されて、それを見て子どもの理解力ですら感じた異様さは今でも思い出せるし、その後も地下鉄サリン事件を始めとして小中高の頃にそういった事件がある程度のスパンでいろいろと発生していたこともあって、警戒心や猜疑心が醸成されたのだと思う。
 新興宗教自己啓発セミナーはその全部が悪いものではない可能性は捨てず、もちろん信仰の自由などを理解しつつも、なぜそれを信じたのかについては理解ができないことがある。オンラインサロン(ファンクラブ的なやつではなく情報商材を扱うやつ)や仮想通貨、お金に関するうまい話なんかもそう*3

 私の場合、物事を吟味するときは否定から入ることが癖になっている。否定が難しい部分があれば、その部分はもしかすると信じていい部分かもしれないからだ。ただ、こうやって言葉にすることはできても、実際に「だって絶対怪しいじゃん」と感じて、そこからどこがどう怪しいかを判断したり、誰かに論理的に説明するのは難しい。対象の矛盾点やお金の流れていく先がどうなっているか、とか、きっとそういったところを考えたりするんだと思うけど。
 これって肯定から入る場合にはどうなるんだろう? 「信じる」が先に来ると、あとから否定的な部分に気がついた場合、程度により目を瞑ってしまったりしないだろうか。否定から入る考え方のほうが優秀だ、とまでは言わないけど、信じることに無意識でいると盲目的になってしまうのかもしれないなあと思えてきた。どうなんでしょ?

*1:禅の本を読んだあとで曹洞宗だとわかったぐらいに興味が無く、それまでは適当に答えていた。

*2:結婚式は鶴岡八幡宮だった。

*3:個人的にはNFTも怪しいと思っている。

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思考の継続(2022W28)

 私のこの考えは、間違いなく私によるものであるか。

2022W28 (2022-07-11 / 2022-07-17)

 私が私の主体であることを維持するために、私は私を客観的に観察し監視する。それでは、「私の主体が私ではない」という状態はどういうものか。ということを考えている。まだ纏まってはいない。

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伝播する呪詛

 台湾のホラー、映画『呪詛』を見たよ。

映画『呪詛』

 画像は「『呪詛』予告編 - Netflix - YouTube」から。ポスターイメージもなんか不穏な感じなので配慮しました。

 思いっきりネタバレありです。

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選挙が終わって(2022W27)

 これは、元の日常なのか?

2022W27 (2022-07-04 / 2022-07-10)

 民主主義の根幹である選挙の期間中に、言論の自由が、命が、暴力によって奪われる、あってはならない事態が起きた。安倍晋三元総理、謹んでお悔やみ申し上げます。
 しかし選挙は予定通り行われる。この事件に関連して、安倍元総理の功績振り返りや、各国からの弔辞が報道されていて、それを見た人々の投票先がどの程度動いたんだろうと考えると不安になる。

 投票日当日は夕方頃に投票し、なんとなく投票済み証をもらってみた(初めて)。帰って20時から開票特番を眺める。やっぱりなんだかいつもと雰囲気が違う。
 私は爆笑問題が好きだし、さらに推しの山崎怜奈もパネラーとして出演するとなれば、TBSテレビを選択するしかない。こういうところにも呼ばれるザキさんって、やっぱりすごいな。乃木坂卒業後はタレントとしてホラン千秋のような方面へ行ってもおかしくない、と思った*1。他のパネラー陣も、なんだか真面目な方のサンジャポファミリーを集めた感があって悪くなかった。
 TBSラジオの方も、Sessionで馴染みのある荻上チキさんと南部さんに澤田記者、武田砂鉄さん、能條桃子さんもいるし、日比麻音子アナも出演するので気にはなっていたので、TBSテレビの第一部が終わると同時にTBSラジオの方に切り替えた。
 やっぱり各党代表に投げかける質問のポイントが違うことを感じる。テレビでは経済・エネルギー中心、ラジオではジェンダーを初めとする人権中心の印象で、まあこれはMCやパネラーの関心・専門によるところも大きいんだろうけど、全然雰囲気が違っていたので驚いた(ラジオは途中から聞いているので、その所為もあるかも)。

www.tbs.co.jp www.tbsradio.jp

 先週末に借りてきた「講談社まんが学術文庫」シリーズのル・ボン『群集心理』を読了した。原著を解説する漫画ではなく、『群集心理』の基本だけ押さえて「フランス革命」をロベスピエールを軸にして回顧する、という内容だった。本来期待した方向とは違ったけど、「フランス革命」の一部を学び直す漫画として面白かった。原著は未読なので読んでみたいんだけど、『100分de名著 名著113 群集心理』のNHKテキストが手元にあるので、まずはそこからにする。

booklog.jp

 最後に、この漫画の冒頭に『「群集心理」の重要な性質』として挙げられている3項目を引用しておきたい。

  • 群衆は衝動的で、動揺しやすく、興奮しやすい
  • 群衆は暗示を受けやすく、物事を軽々しく信ずる
  • 群衆は感情が誇張的で単純である

群衆心理(まんが学術文庫)講談社

 不安や不満が募ったときにこそ、耳心地のよいフレーズを喧伝する人物や団体は慎重に扱わなくちゃならん。いつの間にか自分も扇動される群衆の中のひとりになっているかもしれない。

*1:事務所が決まっていないようなので、現在検討中の森東、レモンジャム、佐久間宣行事務所に加えて、アミューズ来るか(笑

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