余白の美しさ。

ドラマ『ちはやふる-めぐり-*1』を見ている。自主的に見るのは結構久しぶりなことかもしれない。ドラマもアニメも、毎週しっかりと時間を使わなければ追いかけられないので、それがいつの間にか億劫になっていたことは認識している。では、『ちはやふる-めぐり-』になぜ、どこから興味を惹かれたのか、というと、映画との関係性を考えたところからだった。
映画にももちろん興味はあって見たいとは思っていたけれど、まだ見ていない。その状態でも主人公が千早(広瀬すず)だっていうことは知っている。ドラマの方は映画から10年後を描いていて、主人公のめぐるは高校生、そのメンターとして立っているのは千早……ではなく、奏(上白石萌音)という点に大きな意味があるような気がして、ぐっと引き込まれた。
ドラマを見始めたこの週に公開されたRealSoundの記事*2で、ドラマのプロデューサーが語っていた『梅園高校には“青春敗者”という設定があって』という言葉に眉間を打ち抜かれた。勝ちか負けかで語るものではないとも思うけれど、この言葉が差すことの意味はよくわかる。梅園高校かるた部には、それぞれの背景から青春を謳歌できていないメンバーが集まってくる。彼らを導いていくのは、映画では主人公でなかった奏、というのは素晴らしい配置だと思う。
さて、今回はドラマ『ちはやふる-めぐり-』の話を中心にしたいのではない。「なぜここまでこのドラマに惹かれているのか」は、振り返って「私は自分の高校時代をどのように受け止めているのか」について考える切っ掛け、ということだと思う。
高校時代、「自分としては好ましくないあだ名」*3で呼ばれることもあったけど、楽しい思い出の方が多い。もちろん仲良しグループみたいなものはあって、私はアニメやゲームの話を主にするグループで過ごしていたけど、いわゆる1軍のグループとの間には分断がなく、彼らとマンガやCDの貸し借り*4もしたし、クラスメイトとしていることに何ら問題なかったという感覚をもって振り返ることができる。
さらにその後、東京に出てしばらく経ってから、Facebookの勢いに乗って東京在住のクラスメイトをグループに集めて同窓会を企画・実行した。そのグループが切っ掛けになったかはわからないけど、その後地元でも有志で同窓会が開かれて、もちろん参加した。
高校時代について振り返ると、私は「もっとキラキラ*5した時間を過ごしたかった」「もっと楽しむことができた」という心残りがあったんだと思う。帰り道が一緒の友人に誘われて文芸部に入ったのはファインプレーだったと思うけど、部活・部活外も含めてなにかコンテストに応募するとか目立った成果……のような人に紹介できる事柄はなく*6、この時代の象徴となるようなものは残っていない。「青春敗者」という言葉を切っ掛けに振り返ってみて、こんなにも高校時代に心残りを感じていたというのは、自分自身でもびっくりした。
高校時代に心残りがある私は「青春敗者」であり、今もその心残りを引きずっている。これは高校時代にしか満たすことができない余白で、成人してから同窓会を企画・実行したところでその余白を色で満たすことはできない。同窓会を通して、みんないい人たち、みんな楽しい人たちだったことを改めて感じて、だからこそ余計に彼らと休み時間、部活、放課後と、もっと高校生活を楽しめばよかったという想いが募ったのかもしれない。私はそれを、ドラマ『ちはやふる-めぐり-』に託しているんだと思う。
この余白は、もうどうやっても埋めることはできないだろう。それについては忘れたり蓋をするでなく、受け入れるしかない。けれど、この余白があるからこそ、今そこから見える風景がある。高校時代の心残りや満たされなかったままの想いは私の感受性にいくらかは影響を及ぼしていて、物語や他者の経験に寄り添うための視点のひとつになっているのだと思いたい。きっと、ドラマ『ちはやふる-めぐり-』にも、そんな視点を持った人が関わっている。だから、私はこのドラマに惹かれたのだろう。
2025W32
2025W32 (2025-08-04 / 2025-08-10)
今週のうたかた
4日 月曜日(2025-216)

5日 火曜日(2025-217)



6日 水曜日(2025-218)



7日 木曜日(2025-219)





8日 金曜日(2025-220)
曇り、雨。


9日 土曜日(2025-221)
ロイヤルホームセンター@南千住
エクストラのお仕事で必要になる小物を調達。子どものころはホームセンターで数多の道具を眺めるのが結構好きだったことを思い出しながら、少しウィンドウショッピング。

マクセル アクアパーク品川*7
エントランスで妻と息子と合流。近隣の水族館はだいたい行ったけど、アクアパーク品川だけ行ったことがなかったので、うれしい。展示やイルカショーの演出には華美だなぁと感じるところは多々あったけど、珊瑚の飼育・研究の成果などを見ると「やっぱりここも水族館だな」という想いになる。水族館ごとの個性という考え方に落とし込める。
















10日 日曜日(2025-222)
ダヴィンチマスターズ『夏休み探究フェスタ』@東京農業大学(世田谷キャンパス)
スペシャルコースの『小さな生態系 アクアリウム作り*8』を選択。

今週の覚え書き
今週のはてな
- 今週のはてなブログランキング〔2025年8月第1週〕 - 週刊はてなブログ
- 今週のはてなブックマーク数ランキング(2025年8月第1週) - はてなブックマーク開発ブログ
- Slack上でみんなで育てるAI bot 「resident-ai」 - Hatena Developer Blog
- 大規模トラフィックを支えるGigaViewer for AppsのAPI負荷対策 - Hatena Developer Blog
- 【はてなCMS】Figma to はてなCMSリリース!デザインデータをAIが自動でWebサイトに変換 - はてなブログ開発ブログ
*2:『ちはやふる-めぐり-』は“青春敗者”の物語 プロデューサーが映画版との違いを明かす|Real Sound|リアルサウンド 映画部
*3:これにはそこそこの文字数が必要になる。物心ついて中学生までを丸刈りで過ごし、中学1年のころに生徒会が達成した頭髪自由化によって好奇心から髪を伸ばし始める。高校時代も自分に合った髪型を模索する時期で、センター分け、肩に掛かるぐらいのロン毛もあった。1度短髪に戻したときに、プロレス好きのクラスメイトには蝶野正洋の髪型に見えたらしく、あだ名は蝶野だった。今思えばそんなに酷いあだ名でもないんだけど、当時は「見た目からの安直なあだ名」ということだったり、プロレス含めた格闘技全般を食わず嫌いしていた時期でもあったので、拒絶していた。まあそれでもイジメとは感じない程度のこと。今の髪型は結局丸刈り。
*4:『あずまんが大王』を押しつけて読んでもらったたこともあったなぁ……
*5:「キラキラ」っていうと『烈車戦隊トッキュウジャー』を思い出す。しかも今と結構近い意味で使われている。
*6:文化祭ごとに文芸誌(部誌)は作ったり、漫研と合同の展示会をしたりはしたけれど。