はせる

は・せる、馳せる

SHADOW

Untitled

 言葉にするには存在が曖昧すぎる。でもそれは僕の中にある。宿命的に僕の中にある。ときどき大きくなったり、ときどき小さくなったりを繰り返しながら。それは大きくなりすぎるといろいろなものを受け取って自重で傾くし、小さくなりすぎると全てを受け流して何も得られない。とにかく扱いが難しいのだ。やれやれ。
 そんなものが僕の中にはある。

 さて、と僕は思った。
 もう良いだろう。きちんとステップを踏んで踊り続けなければならない。そうすることでしか僕を保てないのだ。

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