はせる

は・せる、馳せる

2026-063 妖精さん

 2026年3月4日、水曜日。雨、曇り。

 退勤後、御茶ノ水駅で降りて丸善へ。目的の本があり、実物を手に取り検討・購入するだけで終わりなら御茶ノ水駅の丸善。本に囲まれること自体も目的なら丸の内の丸善。という感じ。今回はアガサ・クリスティー『そして誰もいなくなった〔改訳新版〕』を購入。改訳新版の表紙はjunaida、山崎怜奈の解説も追加されている。

 御茶ノ水駅で降りたあとは、いつも秋葉原方面へ歩き、そのまま上野、調子がよければ自宅まで歩く。もとい、漂流する。神田明神通りからベルサールの角を曲がって中央通りへ入る。コンカフェのビラ配りを緊張しながら避けて歩き、上野広小路のあたりからはガールズバーの客引きを避けて歩いて、上野公園へ入る。早咲きの桜はもう見頃になっていた。21時近くでも、外国人観光客は桜にカメラを向けている。

 道中はずっと『アトロク2』を聞きながら、特集は立川の狐弾亭亭主、高畑吉男さんを招いて「妖精」のお話。とてもよかった。高畑さんは「ご縁」というか「導き」みたいな感じで妖精に惹かれていったんだな。高畑さんの旅行記を中心に、その際に蒐集した妖精譚を挟んだ『アイルランド妖精物語』が読みたくなった。
 次いで、21時台で『半分姉弟』の藤見よいこさんをゲストに話を聞く。アトロク漫画部のおすすめだった作品で気になっていた。宇垣さんが熱量高く質問していたと思うし、その質問・応答も興味が深まっていくものでどんどん気になっていく。

 物理として積ん読を追加し、情報として読みたい本を追加する日だった。

 上野公園を通って自宅まで歩く。そのまま買い出しして帰宅、すぐ食器を洗う。すると、息子が「公園に水筒置いてきたかもしれん」という告白をし、私が探しに行くことに。22時近く。寒さも緩んできたからか、公園には明らかに酒を飲んでいる、私よりは若い集団がいて、少し身構える。夜の公園には夜だから集まる利用者がいる。息子が可能性として挙げた場所ではないところに水筒が置いてあったので、訝しんで中身は排水溝に捨てて帰る。

 今日一日の歩数は14,000歩を超えた。歩くことの意味を『ウォークス 歩くことの精神史』を読みながらずっと考えている。普段は電車で移動する、歩くことを取り上げられた区間で、身体を世界に再接地させている。

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