「退屈」と「余白」。
この週に限らず、息子は妻によって様々なスケジュールが組まれている。雨が降るなどでイベントが中止とならない限りは、なにもない週末を過ごすことはほとんどない。「体験」という観点から言えば、息子はとても恵まれていると思うし、妻も楽しみながらやっているようなので、すごいことだと思う。
一方で、息子は「退屈な時間」がどうも苦手のようだ。電車や新幹線での移動中、なにをすればいいのかわからなくなると決まってスマートフォンを求めてくる。最近は自分で図書館の本を持ってくることもあるけれど、特に読みたい本がなければやっぱりスマートフォンに手が伸びる。
私自身もスマートフォンを触ってしまう時間は少なくないけれど、「できるだけ減らそう」という意志はある。カバンの中にはいつも本が2~3冊入っているので、それを取り出して読む。電車では車窓を眺めたり、乗客を観察したりすることも好きだ。家にひとりでいるときには、「やっておくべき」リストから項目を選んで淡々と片づけることもある。
そういえば、最近「退屈だなあ」と思う時間が少なくなった気がする。スマートフォンがあればインターネットも、ゲームも、本を読むこともできる。公園では、子どもたちが集まってSwitchをしている姿もよく見かける。退屈な時間を埋めてくれるコンテンツはかなり増えたんだと思うし、それってつまり資本主義が回り回って可処分時間の奪い合いを生み出して、その結果として「退屈を嫌う」習慣が無意識のうちに植えつけられているということなのかもしれない。「意味のある時間」にしか価値がない? そんなことはないはずだ。
「退屈」は時間の「穴」ではなく、「余白」だと考える。余白は思考を呼び起こす。それならば、意図的に「退屈」を味わうことで、自分の内側から浮かび上がる感情や欲求に気づくことができるかもしれない。
映画『プーと大人になった僕』の劇中に『"なにもしない"をする』という台詞がある*1。現代では『"なにもしない"をする』ことはなかなか難しいけれど、今年の課題図書に選んだレベッカ・ソルニットの『ウォークス』には『何もしないことに最も近いのは歩くこと』という言葉がある。私にとって「歩くこと」は、「余白」を少しだけ取り戻す、小さな儀式のようなものなのかもしれない。
2025W17
2025W17 (2025-04-21 / 2025-04-27)
今週のうたかた
21日 月曜日(2025-111)
下弦の月。
22日 火曜日(2025-112)
23日 水曜日(2025-113)
24日 木曜日(2025-114)
25日 金曜日(2025-115)
26日 土曜日(2025-116)
曇り、雨。
JR東日本 親子向け耐震補強工事ワークショップ@高輪ゲートウェイシティ
「THE LINKPILLAR 1 SOUTH」という建物の6階、『未来へつながる 鉄道とまちづくり展』というイベントの一環としてのワークショップ。日々のメンテナンスや災害時の復旧など、普段あまり見えない裏方の作業を紹介して(参加した子どもたちはよく知っていた)、筋交いのペーパークラフトや、iPhoneアプリを使用した点群3Dスキャンの体験、鉄道クイズなど*2。
『未来へつながる 鉄道とまちづくり展』も見ていく。導入部分のムービーで田中真弓さんがナレーションしており、楽しい。
くらべてみよう!どこがちがう?どこがおなじ?@みなと科学館
科学教育誌『Science Window』のライター・副編集長をしていた文系サイエンスライターの宇津木聡史さんを講師に迎えたイベント。自身の著書『似ているけれどちがう生きもの図鑑』になぞらえて、米と麦の似ているところと違うところところを挙げてみたり、サツマイモとジャガイモの似ているところと違うところを書き出してみたり。見た目が似ていても違うところ、見た目が違うけれど同じところ、という発見がある。サツマイモは根、ジャガイモは茎、とか、え、そうだったっけ? となった。
2階は気象博物館。最近展示が新しくなって、『はれるんシューティング』というアーケードゲームが遊べるようになった。息子が得意げにやっており、「じゃあお父さんも」というのでSTAGE1から。見た目はツインビーなんだけど、自然災害(敵キャラ)と防災情報(弾)を合わせないと攻撃が効かない、というシステム。なんかあったな……。STAGE3は自然災害の数が6種類あるので、後半に行くにつれてわたわたとなってくるけど、なんとかクリア。「ゲーマーだな」と言われる始末。
星野源ANNのSPで聞いていた「タンドリーチキン&メキシカンピラフ」が食べてみたかったので、近くのジョナサンで夕食。思ってたよりも辛めだけど美味しい。
東京タワーを経由して、浜松町駅まで歩く。
27日 日曜日(2025-117)
晴れ。金星が最大光度。
図書館
あったかいころのお空のミカタ!@江戸川区 子ども未来館
子ども未来館の連続講座。1回2時間、月イチで6ヶ月。保護者は同伴しないので、息子を送り出して妻と二人で1階の図書館をまわり、少し離れたデニーズで時間を潰す。
イベント終わりに合流して、ポニーランドの様子をのぞく。終了時間は過ぎているので、ポニーはもう厩舎に。