活字中毒と言うには程遠いけど、とずっと言ってきた。
本としてまとめられた文章を読むのって、やっぱり好きだなぁと思った。ただ、たくさん本を読めばなにかいい作用がある、ということでもないし、同じ本を読んでもどのぐらい深く読むか、とか、感想は人それぞれ。当然のことだけど、私が読む本は私が選んでいる。「~の10冊」というようなまとめなども参考にしているけど、その中から読もうと選び取るのは私だ。「知っている本」だけが選択肢になるので、どうやって知るかという部分には能動的に当たっていきたい。
「良い本に出会う」ことは「良い文章に出会う」こととも繋がっている。5年前に『文章に線を引く日常』という記事を書いたことを思い出した。
当時と比べて、ブクログも読書メーターも変わらず使っているけど、ここで本に出会うことはあまりなかった。ブクログは文学賞の時には特集を組んでくれるので、その記事はありがたく参考にしている。読書メーターは共読(同じ本を読んだ人)の感想を見るために使っていて、月に1回ぐらいブクログから手作業で反映している。以前読んだ本の感想があがってくると、「この本、そう読むんだ」ということがあって、再読したくなったりする。基本として、感想などの情報を残したり、読みたい本をストックしておくことが主な用途。Tumblrでのテキスト流し読みの頻度は下がったけど、それはまあ時間をかける優先度が下がったということだと思う。
最近特に頼りにしているのは、文芸誌などの書評や特集、作品ガイド。本を選ぶときにその著者がどんな人なのかということも考えるので、特集のインタビューや対談などはとても参考になる。あと、『文藝』は特集に沿った作品ガイドを掲載してくれることがあって、興味と特集が重なったときには読みたい本がたくさん増える。内容の質が高い。ファッション誌の連載部分にも書評が載っていて、これも意外とよい。
動画や音声コンテンツの方に目を向けると、アトロク2では以前から本関連の特集が組まれたり、著名人に本や読書との関係について質問する『ブック・ライフ・トーク』があって強い。BSテレ東では『あの本、読みました?』という番組が放送されている。ゲストには著者や編集者が来ることが多く、『ご本、出しときますね?』の流れを汲んでいると感じる。
YouTubeでは本の問屋さんが解説した『出版区』というチャンネルが好き。主な企画は「著名人が本を予算1万円での本のお買い物に同行する」というもので、選ぶ本でその人の輪郭もなんか見えるような気がして面白い。
ポッドキャストでは『夜ふかしの読み明かし』。同じ本を読んで感想や考察を話し合う、まさしく読書会で、同じ本を読んだことがあればなお楽しく、読んでなくともどのぐらい読みたくなるような会話をしている。もちろん哲学対話の回も好き。
本は常に探しているのだけど、同時に本を読む時間も探している。
2024W43
2024W43 (2024-10-21 / 2024-10-27)
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