はせる

は・せる、馳せる

文章に線を引く日常

 どんな文章が読みたいか。ということをふと考えた。

 このブログは自己回顧・反省の材料とするための日記、週報、月報の記事が(今は)主になっている。少し過去を辿れば写真を交えながらどんな日常を過ごしているかを簡単にまとめている記事もあるけど、最近は少しお休み。書くことについてはリハビリとして肩肘張らずに続けているところなので、今回は読むこと、好きな文章・文体について、文章との出会い方について考えてみた。

 丁度よく、アトロク2019年7月16日20時台にて、テーマ「良い文章とは?特集 by三宅香帆」(公式サイト記事)が放送されていた。この記事はこの放送前から書き始めていたんだけど、放送内容を踏まえてある程度リライトしている。三宅香帆さんは書評家であり、本も出されていて、そちらも読んでみたいと思った。


どんな文章が好き?

 本を読んでいて「この文章、なんか好き」と思った経験があるだろうか。読みやすい文章があるように、好きな文章もやっぱりある。けど、私はこれまでにそれをちゃんと考えたことがあっただろうか。いや、ない。

 普段の自分自身の興味から目にすることが多い文章は、日記(ブログ・ツイッター)・小説・雑誌等が多く、他にもエッセイ・随筆・ルポルタージュのような本を読むことも好き。本や雑誌であれば、気になったものはウェブで概要・あらすじまでザッと読んだり、本屋で立ち読みをしたり、もちろん気に入れば購入もするし、文章に触れる機会は結構多いと思う。
 そんな中で「文章」であったり「文体」であったり「内容」について考えると、私個人の嗜好では、

  • 新しい視点・着眼点
  • 言葉のリズムがよい
  • 日常の美しさ・季節の美しさ
  • 執筆者の人柄が滲み出ている
  • 関心のある事柄の知らなかった事実や歴史を知れる

という点で「……よき(はーと)」となるような文章が好き。自分ではない誰かによって書かれた文章は、新しいものの見方を教えてくれる。ふざけて使われるネットスラングも、頭の中で音にしたときにリズム感がよかったら日常でも使ってしまう。春はあけぼの、夏は夜、秋は夕暮れ、冬はつとめて。文章だけで誰が書いたのか、どんな人なのかわかるようなものもある。以前この街にあった建物や人情風俗を知ることができる。書き残すことってやっぱりいいなと思った。
 本人にとってなんでもないようなことでも、それをどう捉えているかという点で、他人にとって特別なことになり得るので、たくさんの人に書いて欲しいなと思う。

好きなブログの人

mabatakiwosurukarada.hatenablog.com

 ライターの古賀及子さんのブログ。言葉のリズムも、日常の美しさも楽しさもあり、人柄も滲み出ている。そのまま製本されてたら買うレベル。すげー好きなんです。


suito.hatenablog.com

 すいさんのブログ。思考というか自分との対話というか、そんな言葉が淡々と綴られていて、漂う雰囲気が好き。更新されたらじっくりと腰を据えて読んでいます。絵も好き。


momonogi.com

 セクシー女優、桃乃木かなさんのブログ。というか、ツイッターのまとめとマネージャーさんのコメント。このマネージャーさんのコメント部分が非常に癒やし効果があり、毎週楽しみになっている。事務所であるライフプロモーションの社訓として「モデルさんと動物は大切に」を掲げていたり、広報さんがトリマーだったり、事務所内でモデルさんのペットを預かることもあるようで、これはつまりライフプロモーションが好きってことか。

どうやって文章に出会う?

 活字中毒とまでは言えないけど、なにかの切っ掛けに文章、ブログ、本、が読みたくなる。本でもブログでもツイッターでも、まだ知らない執筆者を知れるというのは嬉しい出来事として捉えていて、積極的に探してもいる。こういう調査・探索は昔から好きなことだった。

はてな界隈

 はてなブログ内ではそういう邂逅が仕組み的にちょっと難しい気がしている。はてなブログのトップページは、はてなユーザーに技術者が多いということを暗に示すようにバイアスが掛かっているように感じるし、カテゴリ部分は単純にキーワード検索なのか「その記事は違うだろう」というものがピックアップされているのを時々見かける。ウェブ版管理画面の「購読中のブログ」右側に表示される「こんなブログもあります」は「?」という感じだし、はてなブロググループは放置というかなんというか、好きなように投稿され雑多になっている印象があり、あまり当てにできない。はてなブログツイッターアカウントがポツポツと投げてくる記事を拾い上げて、その中から吟味するのがよさそうだ。……え? はてなキーワード
 ということで、はてな内のサービスからは「今日は良い記事に出会えるだろうか(反語)」という程度の期待値しかない。ひとつ希望があるとすれば、それは「はてなブログ タグ」。今日現在はまだリリース前だけど、これがなにかよい変化を生めばいいなと思う。

私の常套手段

 好きな文章・執筆者に邂逅するということでは、Tumblrで引用された文章を読んで、気に入ったら引用元を辿るという方法が確率的には高い気がしている。当然と言えば当然で、フォローしている誰かをフィルターとしてある程度のレベルを保った文章が流れてくるわけで、それが琴線に触れるということは結構な確率で発生する。

 他には、やっぱり書評を読むということがオーソドックスながら確実なことだと思う。雑誌「ダ・ヴィンチ」を読んだり、ブクログ読書メーターAmazonレビューなどサービスを利用するのもよい。私は最近、気になった書評家さんをフォローするということを始めてみた。文学YouTuberベルさんは既に結構なコンテンツがあるし、冒頭で紹介した三宅香帆さんもサイトでの紹介やcakesに連載を持っているので頼りになりそうだ。あと、TOKYO MX5時に夢中!」月末木曜日のコーナー「中瀬親方のエンタメ番付」もよい。

www.youtube.com note.com s.mxtv.jp

まとめ(?)

 文章について考える切っ掛けになり、文庫本でも雑誌でも140文字でも、なにか「読む」切っ掛けになればいいなと思いつつ、芦田愛菜さんの本も発売された今日この頃であります。

 私個人としては、自分の人生を「ストーリー」と例えれば、それとは別に小説のストーリーが併走している日常というのが、なんか好きです。

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