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洋上風力発電について覚え書き

 ハフィンポストの記事を読んで風力発電について気になったので、ちょっとだけ調べてみた。

 この中で引用されている下記の部分。

 その福島の海では、未来の発電技術が開花しようとしています。「浮体式」の洋上風力発電技術です。現在、2メガワットクラスのものしか世界には存在しません。しかし、私たちは、今回、福島沖で7メガワットクラスに挑戦します。高さ200メートルの巨大な風車が、波の揺れにも耐えて発電する。世界に名だたる鉄鋼メーカー、重工メーカー、電機メーカーなどが参加する、日本の総力を結集する一大プロジェクトとなります。

via 平成25年9月25日 ニューヨーク証券取引所 安倍内閣総理大臣スピーチ | 平成25年 | 総理の演説・記者会見など | 記者会見 | 首相官邸ホームページ

 「浮体式の洋上風力発電技術」が具体的にどんなものか想像できなかったので、この部分を検索したところ下記のページがあった。※これらのページは相互に関連性はない。

 なるほど。風車を浮き状に係留したり、メガフロート上に風力発電施設を建設するようなことか。これが風力発電にもたらすメリットはなんだろうか、というところに関心が行く。上に挙げたページに書いてあるメリットを箇条書きで抜き出すと

  • 広大な空間
  • 一般的に洋上では風況が良く、風の乱れが小さいため陸上より風力発電機の稼働率が格段に改善されること
  • 陸から離れた場所であるため、騒音、景観への影響が小さいこと
  • 大型風車の設備運搬が容易となること

 というところだろうか。

 同じようにデメリットについても考えておきたい。ちょっと古いし、しかも知恵袋なので過度の信頼はできないが「洋上風力発電の利点と欠点について教えてください(2010-09-20)」というページが興味深い。回答No.4を少し引用する。

洋上に設置することで発生するメリットは既出ですので、デメリットについては浮体を用いた場合はその構造上、あまり重心高が高いものを建設しにくい。つまり、風車が低いことになり、地上ほど風速が高度に依存しないとはいえ、効率的な問題を抱えております。さらに、浮体構造の耐久性が担保されるのかという点が、台風が多く来襲する日本という地勢的な位置づけから危惧されるところです。
固定式とする場合は基礎工事により、海底構造が変化し、生態系に与える影響が多大なモノになるでしょう。

via 洋上風力発電の利点と欠点について教えてください(2010-09-20)

 こちらもなるほどだ。

 まあ、そもそも風力発電自体が抱えているデメリットというものも存在しているわけなので、懸念されることがこれから先の研究開発によって解決されていくことを望む。

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